[ ++ 踏み跡 ++ ]

 山釣り、人里離れた谷間の奥深い源流への旅、日帰りと言えど、一日に歩く距離は相当なものである。山泊ともなれば、それ以上の遡行を強いられる事となる。源流を求めて遡行する場合、道がなければ川の流れの中を遡行する形になるが、谷によれば登山道や、かつて山人達が生業のために開拓した杣道などが付いており、それを使えば歩行も比較的、楽である。川通しするより、杣道を使う方が楽なのは言うまでもない。杣道などは獣道程度の不明瞭なものが多いが、木にテープなど目印が貼ってある場合があり、それを利用すれば分かりやすいかもしれない。またマタギ、山稼衆などが、縄張りや道標に二次林にナタ目を刻む場合などもあり、思わぬ道標になる事もあったりする。
  山道を歩く時は歩幅を大きく歩かず、小さく小刻みに歩く方が疲れにくい。川の流れを遡行する場合は行く手を遮る堰堤や滝などが立ちはだかる場面に出くわす事は、しばしばだが、夏場などシャワークライムで突破できるものは、よいが、登れないものは大きく山腹を巻き上がらなければならない。鈴鹿の谷で言えば、滝場の付近には枝谷が割って流れいてる事が多く、巻き道は、その枝谷にヒントがある場合が多い。時にはザイルを携行し、無理はしない事である。川を対岸に遡行する時は、流れに逆らわず、ゆっくりと下流に向かって歩く方が好ましい。
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